成功した企画を横展開する

説得力がある営業の企画書の構成・書き方とは?過去の企画書の応用法

提案営業やソリューション営業の世界では、受注できるか、できないかが企画書で決まってしまうことも少なくない。
しかも企画書というのは文章力以上に個人差が激しいものだ。なので、企画書を書くのが得意な営業パーソンと苦手な営業パーソンとでは営業成績に大きな開きが出るだけでなく、生産性にも決定的な差が生じてしまう。
今回は、そのギャップを解消するために、誰でも簡単に説得力のある企画書が書けるようになるコツについて共有する。

説得力がある営業の企画書の構成・書き方とは?過去の企画書の応用法

企画書の書き方のキモは勝ちパターンからの応用

かつては、企画書においても“量質転換の法則”が成り立ち、数多くの企画書を書く中で徐々に上達していくものだと考えられていたが、昨今のインターネットやITツールの目覚ましい発展のおかげもあって、誰でも正しい方法さえ知っていれば、短期間で説得力のある企画書が書けるようになった。

その正しい方法の本質というのは「応用」する技術だ。ベースとなるものを「発展させる」と言い換えてもいい。
重要なのは、そのベースとなるものが過去に勝った企画書、通った企画書でなければならないという点だ。
これはサラブレッドの血統と一緒で、勝った企画書にはそれなりの理由がある訳で、その勝った血筋をまずは継続していきたいというわけだ。

例えば、通る企画書に共通する構成は以下のようになる。

  • 1)目的
  • 2)背景
  • 3)概要
  • 4)効果
  • 5)費用
  • 6)スケジュール
  • 7)想定されるリスク
  • 8)その他

そこで自身が書いた企画書の中で採用されたものを選んで、その企画書を自分の勝ちパターンとして、いったん勝因のキモは何だったのかを考察しておく。
その上で、次の企画を練る時にそれらのキモを踏襲するか、発展させることはできないか、何か応用できないか、という発想で進めたい。
企画書を書くのが初めてで、まだ自分の勝ちパターンがない場合には、部署の中で一番企画書を書くのがうまい人のモノをベースにしたい。血統書付きの企画書にしたいからだ。

勝ちパターンの企画書を応用・発展させる3つの方法

次に具体的な応用、発展のさせ方を共有しておきたい。
確かに応用力というのはこれまでの知見や経験の蓄積がものをいう総合力という一面もあるかもしれないが、そんな総合力は一朝一夕には育たないので、もっと手っ取り早い方法を紹介する。
何かを応用、発展させたい場合は次の3点のいずれかの可能性から模索したい。

応用・発展の3原則

応用・発展の3原則

1)何かを加える

これは最もオーソドックスな企画作りの発想で、既存のモノに何を加えたらもっと魅力的なモノになるのかということなので、分かりやすいと思う。
既存のモノに何か1つ加えるだけで斬新なものに変わったり、提案に変わったりするので、まずは最初にやってみたい方法になる。
スマホやスマホ用のアプリの進歩などは「何かを加える」企画の結果に違いない。

2)何かと掛け算する

どんな業界の営業パーソンでもピン!とくるのは「生命保険」×「損害保険」=「医療保険」といった掛け算の発想。歴史的には生命保険が第1分野、損害保険が第2分野とされ、その後規制緩和により第3分野に各社が参入した事例。
保険という大きな事例で紹介したが、どんな小さいもの同士の掛け算でも、小さいものと大きなものの掛け算でも、モノとサービスの掛け算でも何でも構わない。

3)「切り口」を変える

カップ麺を「ラーメン」という切り口ではなく、「スープ」という「切り口」に変えて販売するといった発想。
ちなみにこれはアメリカ市場で当初苦戦したカップヌードルが取った戦略。なので、アメリカのカップヌードルは日本より麺が短いのだ。

もちろん、ベースとなるモノを応用、発展させる方法はほかにもあるはずなので、この3点以外でも自分のやりやすい方法があれば、どんどん使っていい企画書を量産して欲しい。

最後にもう1点アドバイスになるが、結局、足し算、掛け算、切り口といっても、その素材となる情報をどれだけ豊富に持っているかが肝心なので、日常からネットだけでなく、新聞、書籍、専門書、論文などからの情報収集を習慣化することをお薦めしたい。

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この連載の著者

エマメイ先生(大塚 寿)

大塚寿 顔写真

1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に 『〈営業サプリ式〉大塚寿の「売れる営業力」養成講座(日本実業出版社)』『自分で考えて動く部下が育つすごい質問30(青春出版社)』、『50歳からは、「これ」しかやらない(青春出版社)』など。

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