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どっちが大事?睡眠の質と時間の微妙な関係

どっちが大事?睡眠の質と時間の微妙な関係

十分な睡眠時間を取れないことが多い現代人。となれば、せめて質を上げたいと考えがち。しかし、一般に睡眠の質を数値的に測定することは難しい。
とはいえ、体感的にシャキッと起きられるからといって、必ずしも睡眠の質が良いとは限らない。逆に長くなれば質を補完できるかといえば、どうやらそうでもないらしい。
良い睡眠のためには、いったい質と時間とどちらが大切なのだろうか。

りこ

質にこだわるなら知っておきたい!
「良質な睡眠」
に関する意外な勘違い

その1
目覚めがいいので良質な睡眠が取れている。
その2
4時間でもぐっすり眠れれば問題ない。
その3
睡眠の質が悪そうなので長く眠ればよい。

シャキッと起きられても質がいいとは限らない

「あなたはぐっすり眠れていますか? 」その質問に「Yes」と答えられる人はどのくらいいるだろうか。中には「4時間しか寝ていないけど朝スッキリです!」と言う自称ショートスリーパーもいるかもしれない。
しかし、それは脳が騙されている可能性が高い。疲れが残っているのに「元気に働けモード」になっているだけ、という状況だ。

この混乱を招いているのが、体の働きを最適な状態に保つ「自律神経の乱れ」だ。
自律神経は、活動時に優位になる交感神経と休息時に優位になる副交感神経があり、両者が交互に入れ替わりながらバランスを保っている。
しかし、ストレスがかかると交感神経が優位になり続け、眠っていても緊張状態が続く。それで疲れが取れていないにもかかわらず、交感神経が高ぶった状態でパッチリ目がさめるというわけだ。

大切なプレゼンの前、緊張して眠れなかったはずなのに、頭はシャキッとして乗り切ったという経験をしたことがある人も多いだろう。そんな風に交感神経によって睡眠中から活動しやすい緊張状態が続き、朝を迎えられるなら一旦は好都合と言える。
しかし、連日そのような状態が続けば、頭と体は休まらない、疲れているのに眠れない、早々に起きてしまうなど、実に辛いことになる。慢性化すれば、自分が睡眠不足であることも分からなくなってしまう。
となれば、もう不眠症も寸前。朝すぐに起きられるからといって、必ずしも「良質な睡眠が取れている」というわけではないのだ。

睡眠の質と睡眠時間、どっちが大事?

では、どうやって睡眠の質を測るのかといえば、厳密には「脳波」しかない。しかし、脳波は環境に影響されやすく日常生活で測定するのは難しい。
近年ライフログツールやアプリもいろいろと登場しているが、専門家の間では「当てにならない」という評価も多い。

睡眠時間と睡眠リズムのグラフ
dement&kleitman 1957.より作図。脳波を用いて睡眠深度を測るとレム睡眠とノンレム睡眠が分かる。

睡眠の質が測れないとなれば、「日々の微調整で睡眠の質を上げる」のは、無理があると言えるだろう。
そもそも睡眠のサイクルや質が変わるのには、最低でも3週間かかると言われている。上がっているかどうか分からない「質」に固執するより、まずは睡眠の適正な「量」を確保する方が現実的と言える。

しかしながら、眠る時間を長く取ればいいというものでもない。むしろ、無理にベッドに入っても、ベッドの中で眠れないでいるという悪習慣がつく可能性がある。
結果、正味の睡眠時間が確保できず、質も下がってしまいがち。また太っている人の場合、眠れているつもりでも、睡眠時無呼吸症候群で実は十分に眠れていない可能性もある。
睡眠時間は確保しているのに昼間眠いという人は要注意だ。長時間眠っていても質が悪いから昼も眠いというわけだ。

それでは、しっかりと適正な睡眠時間をとるにはどうしたらいいのか。先に述べた「自律神経のサイクルを整えること」が重要となる。
「アロマを焚く」「牛乳を飲む」などの小手先ではなく、「ライクサイクル全体の改善」が必要だ。
つまり、良い眠りのためには良い活動が大切であり、眠る直前より「起きてから」の行動が大切なのである。

次回は、「“眠れない”を科学する」と題し、良質な睡眠を阻害する原因と解決するための方法を紹介する。

文:伊藤真美  イラスト:なとみみわ

この記事の情報は公開時点のものです。
こちらの記事は、医師の監修のもと制作しております。