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“聞こえない音”にリラックス効果?睡眠にいい音を考える

“聞こえない音”にリラックス効果?睡眠にいい音を考える

心地よい眠りのためには、明るさや室温など、リラックスできる条件を整えることが大切。音楽もその1つと言えるだろう。しかし、音が気になって眠れなかったり、ヘビィメタルのようなハードな音楽を選んだり、音の好みは人によってバラバラ。いったいどんな基準で選べばいいのか、科学的な視点から「眠りに誘う音楽」を考える。

りこ

ぐっすり眠るための
音と音楽のセレクトポイント

その1
聞き慣れた音や音楽で、あまり刺激のない単調なもの
その2
自然界のとりわけ水に関係する音。くぐもった低音もよし
その3
無音にこだわりすぎず、適当に煩雑な音がある方がよし

「慣れ親しんだ単調な音の刺激」が眠気を誘う

「〇〇秒でぐっすり」「深く眠れる」といった謳い文句のCDやアプリが人気だ。自然の音やクラシック音楽など、様々なものがあるが、共通して言えるのが「単調さ」である。これは音に限ったことではなく、五感の刺激に共通するものだ。

例えば電車の中で似たような風景を延々と眺めたり、同じ作業をずっと続けていたりするうちに眠くなったという経験はないだろうか。同じように、単調な音の刺激は脳の働きを落ち着かせ、副交感神経を優位に導き、リラックスさせてくれるのだ。

ただし、何を持って単調というかは人次第。電車のガタゴトという音、モーツァルトのなめらかな旋律、中にはテレビの砂嵐の音が最高という人や、ヘビィメタルの重厚な低音が好みという人もいる。普段から慣れ親しみ、音が気にならなくなっている時に限り、この効果がもたらされるというわけだ。つまり、いつもと違う音、例えば着けたばかりのエアコンの室外機の音や、隣の人がかける好みでない音楽などは、たとえ音としては単調なものであっても、むしろイライラの原因になり、この限りではない。

なお、誰にでも共通して「慣れ親しんだ音」があるとしたら「自然界にある音」だろう。風の音、葉擦れの音、火が燃える音、とりわけ波の音や雨の音など「水の音」は、実験によって脳に与えるリラックス効果が高いことが分かっている。

聞こえない音にリラックス効果がある?

近年、リラックス効果を与える音の研究の中で注目されているのが、「ハイパーソニック・エフェクト」という現象だ。人の聴覚能力には限界があり、聞こえない周波数の音は「聞こえないもの」として無視されてきた。しかし、そうした周波数を持つ音楽、音が人間に何らかの影響を与えていると考えられはじめている。

健康成人の必要睡眠時間を精密に測定した結果
「情報医療」のコンセプト。「必須情報」の有力候補ハイパーソニック・サウンドを現代都市環境に補完することにより、さまざまな精神・神経疾患の治療と予防をめざす新しい統合医療
出典:独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第七部 ハイパーソニックを応用した情報医療の開発

例えば、CDよりレコードの音は温かみや情緒を感じるという人は多い。これをCDがデータ量をできる限り少なくしたいという理由で人に聞こえない音がカットされているのに対し、レコードはそこまで含めて録音・再現しているためと考えられている。他にもバリ島のガムラン音楽は人間の聞こえない高周波音を多く含むと言われ、それを人が聴くとα波が増えるという報告がある。

他にも、びわや尺八などの電子音を使わない原始的な楽器ほど、高周波音を出すといわれており、リラックス効果が高いと考えられている。また、様々な動物の鳴き声がする熱帯雨林など、混沌とした自然環境にも多いという。

キャンプや旅行先のコテージなどで、自然の音に包まれているとぐっすり眠れるというのは、無意識のうちに「ハイパーソニック・エフェクト」の効果を受けているのかもしれない。まだ研究途上なので断言はできないが、体感的には頷けるのではないだろうか。

ちなみに「どんな音もダメ!絶対に音はなし!」という人もいるだろう。しかし、完全に音を消した無音室では、自分の関節の音や心拍音など、普段とは耳慣れない音が響き、普通の人はリラックスどころか居たたまれないほどの不快感を感じるという。むしろ自分の音が聞こえなくなる程度には音がある方が快適というわけだ。

ただしどんな音でも、少々音に敏感になりすぎていて、それが不眠の原因になっている可能性は否めない。是非とも「音は少しぐらいあって当たり前」という前提で、自分に合った音を探してみてはいかがだろうか。

文:伊藤真美  イラスト:なとみみわ

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こちらの記事は、医師の監修のもと制作しております。