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伝説となった1日304件の飛び込み営業…。
やり抜いた先に見えた“営業しない”営業のススメ

【2】大学1年から営業で頭角をあらわすも、ボロボロになった社会人1年目

大西氏顔写真

長年営業してきた中で、工夫したことってどんなことですか。

実は、営業自体は大学1年のころからやっていたんです。
具体的には、一般家庭に教材を販売する飛び込み営業で、歩合制のアルバイトでした。もともと父親が事業をしていた関係で、自分も事業をしたいと思っていたのですが、当時から商売の原点は営業だと思っていました。
例えば経理の人間でも銀行に営業をする必要があるわけですし、人事であれば採用時に人に対して自社を売り込む営業をする。実は全員が営業担当になる必要があるのです。

だからこそ、自分で商売をやるためには、最前線でお客さんに接して学んでいく必要があると当時から考えていました。
しかも、完全歩合ですから、売れる分だけアルバイト代が稼ぎ出せますし。多い時では今の月収よりもいただいていたかと。
それなりに売っていたこともあり、大学4年のころにはアルバイトながら神戸営業所の所長を務めることにもなりました。

大学1年から飛び込み営業をしていたとは!売り上げを上げるコツはどんなところにあったのでしょうか?

最初は家の呼び鈴を押して教材の説明をしようとしても「うちには子供がいません」なんてことも。そうすると、今度は玄関口に子供の自転車があるかどうか、確認してからベルを鳴らすようになる。
つまり学習効果というやつですが、だんだん考えることの重要性に気づくわけです。
そこで、誰が一番困っているかを考えたところ、自分自身の体験もあり、運動部の学生で受験が近づいて焦っている2年生や3年生をターゲットにしようと思いつきました。

そこで、運動部に所属していそうな学生を狙って学校の校門で待ち伏せして声をかけ、私自身の中学時代の成績表を見せつつ、いい勉強方法があると説明するわけです。当然学生は困っているわけですから、効率よく成績が上がる勉強法を知りたくなる。
本気でやりたいという学生に絞り、その学生と一緒に帰宅する形で家庭訪問。本人の意思を両親に説明しながら、自身の体験をベースに教材の説明をしていくわけです。

誰かを真似たのではなく、ご自身でその方法を編み出すというのはすごいですね。

お客さんの反応が変わることが好きだったんだと思います。実際には、教材は買わないけど家庭教師をしてよと言っていただける方もいました。
いずれにせよ、そこで学んだのは、個人でも法人でもそうですが、お客さまとの距離感が縮まらない限りは、何を聞いても何を言ってもコトが進まないということです。

実は、そんな心持で300年以上の歴史を持つ老舗企業の湯浅商事に入社したので、最初は数万点以上ある商品を覚えるためにお客さまからの見積もり対応や在庫確認、クレーム対応など内勤の電話営業に配属され、とてもつらかった。
歴史がある企業ですので、多くの販売店や卸売りを担当するような営業が中心で、新規営業なんて新人には全くやらせてもらえなかったのです。

「サムライ営業 すぐ売れる技術より、売れ続ける極意」書影
写真は「サムライ営業 すぐ売れる技術より、売れ続ける極意」(出版 経済界)より

どうしても営業をやりたかったわけですね。

電話の応対ばかりで、私自身ボロボロになっていったのですが、そこでふと思いつくわけです。自分の数字にはならないものの、先輩の数字につながるのであれば、電話でも営業できるんじゃないかと。
そこで、単に見積依頼で終わらせるのではなく、もっと踏み込んでいこうと思い立つわけです。
そこから、会ったこともない人から電話がかかってくるたびに距離感を縮めるためにプライベートな話もしながら、誰よりも電話を取ってスピーディに見積を返信し、その後のフォロー電話もしっかり入れるということを繰り返し行っていったのです。

そんな営業活動を地道に続けているうちに、直接話をしたこともない雲の上の存在だった名古屋の支店長から呼び出され、「今日から営業にいきなさい」と業務命令が下ったのです。
実は自分が日ごろから電話応対していた、とあるメーカーの支店長が「大西君は営業に出すべきだ」と支店長に進言して下さったんです。
見ていてくれる人はいるんだなと思ったものですが、それが契機となって1年目から営業をさせてもらえることになったのです。
ただ、結局1年でリクルートに転職することになるのですが(笑)。

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