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おもちゃ開発者・高橋晋平に聞く、大ヒットを生み出すこれからの営業力

【2】商品の魅力が分からない時は、自分事にひきつけよう  

高橋そして実際に店頭に立って売りました。新規玩具の担当だったので、主力玩具と違って営業の人員がなかなか割かれないのです。

常見高橋さん自ら、売り場に出向いて営業していたんですね!

高橋氏

高橋強調しておきたいのですが、開発の人は絶対売り場に立ってみたほうがいいです。店頭に立つと、そのおもちゃの何が良くて何がダメなのか、よく分かります。
それまでは、「とりあえず店に沢山並べたら、誰かが買ってくれて、どんどん世の中に広がっていくんじゃないか」と、幻想をもっていました。ですが、置くだけでは売れないことがよく分かった。

それにバイヤーさんとの関係性も変わりました。バイヤーさんは商品を買ってくれるお客様なのではなく、一緒に売っていくパートナーなんです。やはり売れないものを押し付けてしまうと「貸し」を作ることになります。会社としても個人としても、お金よりも信頼を貯める方が後々のことを考えると良い。ただ、大企業だと「売ってこい」と上司から言われるのが現実ですよね……。

常見大企業はどうしても、ばらまき型の流通になりがちです。
企画者としても営業パーソンとしても、不幸な商品や提案を作らないというのが1つの答えですが、とはいえ難しいですよね……。とりあえずこの場は繋がないといけない時もありますから。

高橋本気で売りたくないと感じてしまった場合、もうこれは「自分事」にすり合わせていくしかないと思うんです。納得いくまで担当者と話すとか、自分が興味はなくても家族や友人は興味があるかもしれないと考える。この商品を誰かに届けたら、その人が喜んで自分がモテるかもとか……若干、本質からずれているかもしれませんが、それでもいいと思うんです。
そうやって自分事にしていかないと、商品のことを話す時に嘘をついていることが見透かされるんですよ。「なぜこれを売るのか」を自分に問うて、プロセスを踏むことは大事だと思います。

常見氏

常見「騙して売る」とよく言われますが、そう簡単に騙せないですよね。特に消費者は自分のお金でものを買うからより騙せない。高橋さんのおっしゃる「自分事」はよくある精神論ではなく、すごく具体的ですね。
ちなみに、開発の立場からみて、営業の人にこうしてほしいということはありますか?

高橋商品に不満があってもフィードバックしない方が多いので、改善点は相談したほうがいいと思います。
企画の人を転がして自分の思い通りの商品を作ってやるぞ、これは自分の商品として売るんだと思ってほしい。

ただ、営業と開発が開発段階から一緒に考えることには反対です。やっぱり商品は開発担当者が自分の思いで作るしかない。「バイヤーに口説きづらい」と開発初期の段階から言われてしまうと、ダメなものになってしまう。

みんなが売れそうだと思うものは、そんなに売れないと思うんです。パワーとして弱い。よく分からないけど、誰もやっていないもの、どうしてもやりたい思いがある企画は強いです。

常見新卒採用でも、誰もがいいと言った人は伸びなかったりする。ただ強い思いを貫く時には摩擦はどうしても生まれてしまうので、そこを社内ですりあわせていくのが、社内営業の手腕なのでしょうね。

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