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作家・はあちゅうに聞く、「自分」を売り込む営業術

【4】どうして「好きを仕事に」するのか

常見はあちゅうさんは「好きを仕事に」することを主張してされていますよね。やりたいことをやるんだ! と。

キャリア論では「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」の3つの輪を考えるというものがあります。
リクルートワークス研究所の大久保幸夫所長などが指摘しているのですが、日本型キャリアだと「やりたいこと」よりも「やるべきこと」をやっていると、「できること」が増え、「やりたいこと」が見えるとも言われています。それを踏まえて、ぼくは「やりたいこと」からはじめることに疑問があります。

対談風景

はあちゅう私がそう言うのは、自分の「好き」を仕事にしたら幸せになれたからです。自分の好きなことなんて仕事にできないと思っていた時期は、すごく苦しかったし、自分を偽っていました。お給料は我慢料だと思っていました。でも自分の好きを仕事にしたら、お金も稼げるようになったし、幸せになった。お給料は「我慢料」ではなく「拍手の数」だと思えるようになりました。
そこから、お金への罪悪感もなくなりました。我慢料だと、使うのがつらくなる。拍手の数だと思うともっと集めたいと思えると同時に、他の人にも拍手を流していきたいと思えるようになりました。

常見さんがおっしゃるように、世の中いろんな生き方があると思いますが、自分にとっての正解しか私は知りません。でもこれだけ多くの人とネットでつながっている世界であれば、私と同じバックグラウンド、コンプレックス、理想を抱えている人もいると思います。

「はあちゅうサロン」の会員やフォロワーさんが「なにかやりたい」という気持ちがあるなら、そこにティンカーベルのように魔法の粉をかけてあげたい。私は、飛び方は教えられないけど、飛ぶ勇気を引きだしてあげることはできると思っていて。おもいきってやってみようという気持ちになったら、そこからその人の人生が切り開かれていくんじゃないかなと思います。

常見ご自身の経験からおっしゃっているのですね。
私、それでも「やるべきこと」「できること」を意識するのは大事だと思うのですが。ただ、これは経営学でいう「リソース・ベースト・ビュー」なのですよね。つまり、自社の資源や強みを意識する、と。ただ、これを極度に進めるとチャンスを失ってしまうことがある。それに対して「ポジショニング・ビュー」という考え方があります。さまざまなポジションを考慮して選ぶ。無謀なようで、商機を逃しませんし、リソースはあとからついてくる、と。
「とりあえずやっちゃえ」という人は、無謀なようで、先行者利益を得られる可能性があるという意味では間違っていない、と。これは、はあちゅうさんのおっしゃっていることと似ていますよね。

はあちゅう論理的にできるような仕事は取られ切っていると思います。これから新しいことをしようと思ったら「好き」とか「情熱」に向かっていった方が、近道だと思うのです。
ZOZOの経営者前澤友作さんも、ZOZOスーツを作る時に市場を調べず、自分にとってスーツはカスタムされていてほしいという想いから始まったそうです。だから自分のプロダクトに自分が一番熱狂出来て、ファンになれる。やはりこれからは情熱のある人がビジネスの主導権を握っていくのではないかというのが、私の見方です。

常見これからはあちゅうさん自身が最前線で営業することはあるのでしょうか。

はあちゅう氏

はあちゅう今のところは、「THE営業」という感じでぐいぐいやることはないかもしれません。でも必要になったらやります。「自分はもう売り込みをしたくない」と凝り固まってしまうと、新しいことは起きなくなってしまう。あまり自分をブランディングしすぎず、プライドの高い女にならないように気を付けているんです。
営業に限らず、「この人、こんなこともするんだ」と思われた方が、自分は前進しているんだと思っています。

常見これからもはあちゅうさんの前進に期待ですね! 今日はありがとうございます。

常見氏顔写真

まとめ

はあちゅうさんとは何度かお会いしたことがあるのだが、じっくり話すのはこれが初めて。ネット上で注目を集め、時に炎上騒動なども話題になるのだが、実際にお会いするたびに感じることは「ちゃんとしているなあ」ということ。一度、Abema TVの千原ジュニアさんの番組でご一緒した時も、出演者の控室の挨拶周りをする様子に胸を打たれた(私は、ドーンと自分の控室にいるだけだった、えらくもないのに)。
今回のインタビューでもコメントがあるように、締め切りを守る、時間を守る、即レスをするなど、信頼の積み重ねを大事にしている。もちろん、時に賛否を呼ぶ発言もある。彼女の言うことは全員から支持されるわけではない。私も今回のインタビューでの彼女の意見や、著書の内容のすべてに賛同しているわけではない。ただ、意外に(?)ちゃんとしていることも含めて、彼女にファンがつくのだろう。
彼女は別に「炎上の女王」ではない。そして、彼女の表面的な部分ではなく、「意外にちゃんとしている」点も営業パーソンは見習うべきではないか。

文:山本ぽてと 写真:山本中

この記事の情報は公開時点のものです。

この記事のインタビュイー・著書

はあちゅう

1986年生まれ。ブロガー・作家。慶應義塾大学法学部卒。学生ブロガー、電通のコピーライター、トレンダーズを経てフリーに。『半径5メートルの野望』(講談社)、『言葉を使いこなして人生を変える』(大和書房)、『かわいくおごられて気持ちよくおごる方法』(幻冬舎)など著作多数。月額課金制個人マガジン「月刊はあちゅう」や、オンラインサロン「#はあちゅうサロン」が好評。

書籍

『「自分」を仕事にする生き方』
「自分が幸せになれない仕事は手放していい」「仕事を選ぶ時「世間体」は捨てる」「お金を目標にしなくなってからが本番」言い訳だらけの人生から脱出するために、ブロガー・作家のはあちゅうが実践している極意を書き綴った一冊。はあちゅうに背中を押され、あなたもこれから何かはじめたくなるかも。
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常見陽平