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あなたの営業チームのベクトルはそろっているか?

評価
あなたの営業チームのベクトルはそろっているか?

「ベクトル」という言葉を聞くと、矢印のイメージを思い浮かべる人が多いと思う。
チームを率いていくには、「これを目指して行くぞ!」という目指す方向や方針を示し、メンバーと認識を一致させることが求められる。ただ、言うのは簡単だが、なかなか難しい。
実際に「あなたの営業チームの目標は?方針は?何を目指しているの?」と、メンバーに聞いてみると、認識がそろっていないことが多いものだ。
優れたリーダーは、チームのベクトルをどのようにそろえているのか、そこを考えていこう。

営業目標数字だけでなく、達成状態をリアルに伝えよ!

「今期のチーム売上目標は、対前年比20%アップで12億円だ。頑張ろう!」
と伝えればベクトルがそろうかと言うと、それでは不十分だ。
数字としては理解しているかもしれないが、達成できている状態がメンバーと共有できていなければ、リアリティーがないのだ。

優れたリーダーは、このように伝えている。
「メンバー5名で昨年度より2億円を上乗せするわけだから、一人あたり4000万円の新規売上の獲得が必要だ」
「平均取引単価は500万円だから、一人8社くらいの新規獲得が必要になる」
「A君の場合だと、今担当しているX社のような取引を年間で8社獲得するイメージだ」
「年間8社だと、四半期ごとに2社のペースだ」
「A君、自分の商談リストを見て欲しいんだけど、上半期では何社くらい見込めそうかな?」
という具合に、具体的なレベルに落とし込んでいる。

つまり、営業目標を無機質な数字で伝えるのではなく、リアルな営業実感を伴ったものとして伝わるように工夫して欲しいのだ。

営業方針や戦略と共に、目に浮かぶようなビジョンを伝えよ!

我が店の方針は
「CS(顧客満足)を高めて、リピート客を増やし、利益率を高めていくことだ!」
と、店長から言われても、聞いているメンバーからすれば、
「まあ、そりゃ、わかるけどね・・・」
という受け止め方かもしれない。

以前、優秀なガソリンスタンドの店長に取材をしたことがある。
その石油販売会社の方針は、上記の通りなのだが、その優秀な店長の伝え方は違っていた。

「私はこの店を、高級外国車が行列をなして洗車を待つような店にしたい!」
「そうなれば、CSアップと利益率アップは、すでに実現できている」

この2行だけの簡潔なメッセージには、強烈なインパクトがある。実現したい店の姿がパッと目に浮かぶのだ。

そうなると聞いているメンバーは、
「でも、どうして外国車なの?」「なんで洗車なの?」「どうしたらできるの?」
と、疑問が湧いてくる。

この店長は、「待ってました!」とばかりに、

  • ガソリンを売るだけでは薄利で、差別化ができない。
  • 利益率が高い手洗い洗車をお勧めすることが得策だ。
  • そのターゲットとしては、車にお金を掛けることができる外車オーナーだ。

と戦略を語り、その話にメンバーは引き込まれ聞き入っていた。まさにこの店長は、方針や戦略とビジョンを織り交ぜ、ベクトルを合わせているのだ。

このように少しの工夫することで、チームのベクトルが合い、メンバーが前のめりになってくるはずだ。その手ごたえがつかめると、リーダーとしての仕事にも面白さがでてくる。
是非、チャレンジして欲しい。

この後も、「ではどうしたら、それが実現できるのか?」という実現プロセスについて、店長の話は続いた。
チームビルディングには、ベクトルを合わせ、プロセスを定めることが重要な要素となる。
次回は、チームビルディングに必要なプロセス設計についてお伝えしたい。

イラスト:室木おすし

この記事の情報は公開時点のものです。

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亀田コーチ(亀田啓一郎)

株式会社プロジェクトプロデュース 代表取締役。神戸大学工学部卒業後、リクルートに入社。法人向け新規開拓営業に従事後、販促企画やナレッジマネジメントなどの営業支援を担当。リクルートマネジメントソリューションズでは、営業研修や営業組織強化のワークショップ設計に従事。2006年に独立起業。営業、販売、接客などの顧客接点部門の組織開発プロジェクトを数多く手がける。