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営業チームで「顧客ポートフォリオ表」を共有しているか?

営業チームで「顧客ポートフォリオ表」を共有しているか?

数多くのお客様を担当する場合、未熟な営業メンバーは、パワー配分の優先順位がつけられず場当たり的なアプローチを繰り返してしまう。一方、優秀な営業メンバーは、受注確率が高く、高額受注につながるお客様層を直感的に見極め、限られた営業パワーを効率的に配分している。ただ、このような属人的な感覚を教えることは難しい。
今回は、顧客フォローに掛けるパワー配分をメンバーが自分で考え、計画性をもってアプローチできるようになるための「顧客ポートフォリオ表」についてお伝えしよう。

「顧客を仕分ける箱」をつくれ!

「顧客ポートフォリオ表」とは、言い換えると、「顧客を仕分ける箱」だ。
図を見てほしい。縦軸に「受注時に期待できる取引規模」、横軸に「受注確率」を置き、高・中・低の3段階に区分けをした箱だ。当たり前だが「Aゾーン」が、一番楽して稼げる顧客群だ。

顧客ポートフォリオの優先順位の考え方

顧客ポートフォリオの優先順位の考え方

ポイントは、この縦軸、横軸の大・中・小の基準をメンバーと合わせることだ。
例えば、縦軸の「受注時に期待できる取引規模」では、お客様の従業員数などがよく挙げられる。ただし、同じ従業員数でも医薬業界の方が取引規模が大きくなるなど、嗅覚の鋭い優秀なメンバーが判断しているキーワードを共有することが重要だ。

横軸の「受注確率」は、商品の競合優位性もしくは顧客親和性が高いと受注確率は高くなる。それも同様に、簡単にリプレイスができる競合商品Aが導入されている会社は受注確率が高く、ローテーション人事で決裁者が異動してしまったところは、今期は難しそうだなど、メンバーが客観的に判断できそうな基準を定めていくことがポイントだ。

営業努力によって、受注確率が高まる案件に注力させよ!

「顧客ポートフォリオ表」ができれば、メンバーに担当顧客名、そして期待できそうな売上規模を記入させてみるとよい。すると、大半の営業メンバーは、楽して稼げる顧客群(Aゾーン)のお客様の数は少なく、今期の営業目標には程遠い数字であることに気づき、ドキッとするはずだ。
そうなると、足りない数字を獲得するために、BゾーンかCゾーンのどちらにパワー配分するか迷うところだ。

売れないメンバーが陥りがちな行動パターンは、仲良しなBゾーンのお客様ばかりに足を運び、無理なお願い営業をしてしまうことだ。受注できても少額なので件数がかさみ、納品活動にパワーが取られ、余裕がなくなるという悪循環になる。
縦軸は、お客様のポテンシャルなので、営業努力によっては変えられないのだ。

一方、横軸の「顧客親和性」は営業努力によって右にシフトさせていくことができる。
優秀なメンバーは、敢えてCゾーン顧客に対する高額受注にチャレンジしている。そして、お客様と関係性を築きながら、少しずつAゾーン顧客を増やし、安定的に楽して稼げる顧客構成に変えているのだ。

担当する顧客構成を見える化し、注力すべき顧客群をメンバーにしっかりと認識させることを、営業リーダーの皆さんには取り組んでいただきたいと思う。

次回は、少し視点を変えて、正しいロールプレイングのやり方についてお伝えしたい。

イラスト:室木おすし

この記事の情報は公開時点のものです。

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亀田コーチ(亀田啓一郎)

株式会社プロジェクトプロデュース 代表取締役。神戸大学工学部卒業後、リクルートに入社。法人向け新規開拓営業に従事後、販促企画やナレッジマネジメントなどの営業支援を担当。リクルートマネジメントソリューションズでは、営業研修や営業組織強化のワークショップ設計に従事。2006年に独立起業。営業、販売、接客などの顧客接点部門の組織開発プロジェクトを数多く手がける。