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「仕事が速いのに、仕事が遅い」残念な人にならないために

「仕事が速いのに、仕事が遅い」残念な人にならないために

この連載のテーマである「時間管理」に興味を持つ人は、仕事熱心で効率重視であることが多い。自分は「仕事が速い方だ」という自負がある人もきっと多いと思う。しかし、いくら仕事が速くても、結果として「仕事が遅い人」なってしまうことがある。なぜそんなことになってしまうのか?そんな状況にならないようにするためにはどうするべきか?紹介していこう。

時太

営業パーソンにオススメ!
時間管理のコツ

コツ1
抱えているタスクを減らせば、仕事は確実に「早く」なる。
「タスクを少なく保つことが顧客のためになる」と考えよう。
コツ2
「自分でやった方が速い」は禁句。頼める仕事は頼み、任せられる仕事は任せる。
これを徹底しよう。
コツ3
「空き時間」は意味のない時間ではなく、タスクをやるために絶対必要な時間。
タスクのために必要な空き時間を確保しよう。

「仕事が速い」のに「仕事が遅い」残念な人

「仕事がはやい」と言う時の「はやい」には2つの意味がある。1つの仕事を終わらせるスピードが速いという意味での「速い」と、仕事を頼まれてから完了するまでの期間が短いという意味での「早い」だ。どちらも同じだと思うかもしれないが、この2つは一致しないことが多いのだ。

例えば、仕事をたくさん抱え込んでいる人がいたとする。この人は、新しいタスクが発生しても、なかなか着手することができない。その前に終わらせるべきタスクがたくさんあるからだ。こうなるとどんなに仕事のスピードが「速い」人でも、「早い」仕事はできない。

では、今度は顧客視点で考えてみよう。「仕事が速い人」と「仕事が早い人」は、どちらが顧客から評価されるだろうか? 顧客から見れば、依頼したことを早く(短期間で)終わらせてくれる人の方が、信頼も厚くなるし、距離も縮まる。一方、相手の仕事が「速い」かどうかは顧客から見れば関係ないし、そもそも速いかどうか見る機会もない。つまり、顧客からより高く評価されるのは、間違いなく仕事が「早い」タイプの人なのだ。

そして、この話をしたのには理由がある。現実に「仕事が速い」のに、「仕事が遅い(早くない)」という残念な人がたくさんいるのだ。しかも、それはいわゆる「仕事ができない」タイプの人ではなく、優秀な人に多いのだ。

「速さ」と「早さ」を兼ね備えた営業パーソンを目指そう

仕事が速いのに遅くなってしまう原因は、最初に述べたように「仕事を抱え込みすぎる」ことだ。日頃から「タスクが多い」と感じていたり、こなしきれるギリギリのところで仕事を回していると感じている人は要注意だ。こういう人が抱えている仕事を減らすことができれば、仕事は確実に「早く」なってくる。

しかし、「自分は仕事が速い」と自負している人は、「自分ならやれる」と判断して仕事を抱え込んでしまうことが多いし、「自分でやった方が速い」という理由で、人に仕事を頼んだり任せたりしない。このように仕事熱心なのは立派なことだが、その結果、優秀なのに仕事が遅いという残念な人になってしまうのは、もったいない話だ。

この状況を改善するには、考え方を変えていく必要がある。まずは、仕事のスピードが速いかどうかだけでなく、顧客から見て「早い」ことを重視すること。つまり、「抱えているタスクは少ない方がいい」という判断基準を持つことだ。「タスクを少なく保つことが顧客のためになる」と考え方を変えてほしい。

そして、実際にタスクを減らしていくには、人に頼める仕事は頼み、任せられる仕事は任せる。これを徹底しよう。「自分でやった方が速い」は禁句だ。確かに自分でやる方が「速い」かもしれないが、「早く」なければ意味がないと考えよう。

また、必要な「空き時間」を確保できているかどうかを確認してみてほしい。アポイントメントを詰め込みすぎて空き時間が足りなくなるとタスクは溜まっていく。「空き時間」は意味のない時間やムダな時間ではなく、タスクをやるために絶対に必要な時間であり、営業活動の質を左右する重要な時間。そう認識して、空き時間を確保するようにしていこう。

これまで累積してきたタスクが減るまでには少し時間がかかるが、続けていればタスクは減ってくるし、それに伴って仕事の早さも増してくる。「速さ」だけでなく「早さ」も兼ね備えた営業パーソンを目指していこう。

次回は、ついついやってしまっている、小さな「時間のムダ」を生む行動と、それを減らすためのポイントを紹介。時間管理から行動変革をしていこう。

写真:

水口和彦

1967年生まれ。石川県出身。大阪大学大学院修士課程修了。住友電気工業株式会社でのエンジニア時代に時間管理を研究し、残業を大幅に削減。2006年に独立した後は多くの企業・団体でタイムマネジメントの研修や指導を行っている。『部下を持つ人の時間術』『仕事力が3倍アップする時間活用法』(実務教育出版)など10冊を執筆。